母親の育児放棄する理由・心理・問題点・定義・子供への影響

人の心理

保護責任者遺棄罪の法定刑は、【3ヶ月以上5年以下】の懲役です。また、保護責任者遺棄致死傷罪の法定刑は規定されず、刑法219条によると「傷害の罪と比較して、重い刑に処断する」とあります。つまり、保護責任者遺棄罪の[3ヶ月以上5年以下の懲役]と傷害罪の[15年以下の懲役/50万円以下の罰金]と傷害致死罪の[3年以上20年以下の懲役]を比較して重い方が刑事罰になります。よって、保護責任者遺棄致死傷罪の罰則は、【3年以上20年以下の懲役】となります。

もともと育児放棄をすることで殺人の意図があった場合は、殺人罪に問われ【死刑又は無期若しくは5年以上】の懲役です。

母親は何歳の子に育児放棄するのが多いの?

母親の育児放棄する理由・心理・問題点・定義・子供への影響

平成26年3月の厚生労働省の報告によると、全国の児童相談所における児童虐待に関する相談件数は、平成11年度に比べ平成24年度には約6倍に増加していたことが分かっています。また、児童虐待で死に至るケースが最も多いのが「0歳0ヶ月0日」の赤ちゃんであるという驚くべき事実も報告されています。

引用と上記の厚生労働省の報告によって、「母親は何歳の子どもに育児放棄をするのが多いのか」の答えが分かりましたか。0歳児の、それも産まれた瞬間に母親の手によって殺されるという恐ろしい答えが導き出されてしまいました。妊娠してから健診にも行かず、設備が整っている病院での出産をしないという、産まれてくる前から育児放棄をしていたことになります。
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虐待を受けて死亡した児童が平成25年3月までの約10年間に全国546人にのぼり、うち約2割(111人)は生後1カ月以内に死亡していたことが、厚生労働省のまとめで分かった。まとめによると、虐待死した児童のうち、365人は「身体的虐待」、145人は「ネグレクト(育児放棄)」を受けた。 年齢別では、0歳児が最多で240人。うち111人は生後1カ月以内、94人は24時間以内に死亡していた。同省が生後1カ月以内の死亡を分析すると、「望まない妊娠」だったケースが約7割に及び、医療機関で分娩したのは約1割。約6割はトイレや風呂場など自宅で出産していた。実母の年齢は19歳以下が約3割と多い一方、35~39歳も約2割に及び、「経済的な問題が背景にあった」(同省)とみている。

母親が育児放棄してしまう気持ち

母親の育児放棄する理由・心理・問題点・定義・子供への影響

せっかく授かった大切な我が子をどうして母親が育児放棄してしまうのだろうか。お腹を痛めて生まれてきて、自分の分身でもある我が子が可愛くないのだろうか。「母親が育児放棄をした」という言葉を聞いたら、このような疑問を浮かべる人が多いのではないでしょうか。

では、このような疑問が浮かんだ人は想像してみてください。経験したことのない育児がいきなり始まる不安さや自分の時間がなくなったことへの苦痛、何を試しても大声で泣き続けられた時の苛立ちなど、育児には今まで自分が経験したことのないことや感情が一気にやってきます。

母親が育児放棄する心理的な理由やきっかけ

負の感情を払拭してくれるような存在が周りにいてくれたらそれだけで母親は救われます。しかし、夫婦仲がよくなかったり、夫が育児に協力的じゃなかったり、周りに助けてくれる人がいなかったら母親はどうなるでしょう。負の感情を自分の心の中で溜めたまま爆発した時、爆発先は子どもです。

これらの理由で育児放棄をする他にも、「両親が育児に対して未熟。自己中心的で子ども主体の生活ができない」「子どもが可愛いと思えない」「望まない妊娠・出産だった」「離婚や子連れの再婚」「恋愛によって育児に興味がなくなった」「親自身の幼い頃の虐待」など、育児放棄する要因は無数にあります。 また、1つの要因だけではなくいくつかの要因が合わさって育児放棄に繋がっているケースもあります。育児は、子どもができて幸せで楽しい毎日ばかりではないということです。
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