「マラ」の意味と使い方・漢字の意味・語源|ヒンディー語
「マラ」の語
「マラ」とはもともと、古代インド・アーリア語に属し、仏教やヒンディー教などに用いられた礼拝用の言語として使われていたサンスクリット語の「マーラ」が語源とされています。この「マーラ」は「殺すもの」「死」の人称形という意味を持ち、修行の妨げをする悪しき性欲を、この言葉を持って打ち勝つために男性の陰茎を「マラ」と呼ぶようになりました。
「マーラ」が「マラ」と呼ばれるようになったのは、仏教がインドから中国に伝わったときです。「マーラ」という言葉に悪神の意味を持つ「魔」をとり「魔羅」という2文字をあてられたことから、そのまま「マラ」読まれるようになりました。ヒンディー語
先述したようにマーラ(マラ)とは「煩悩の魔人」「死」の人称形の意味を持ち、釈迦が禅定(瞑想)に入った時、その妨げをするために現れる魔神を指しています。煩悩の化身とされるマーラ(マラ)にとって、釈迦が瞑想に入ることは自身の破滅に繋がるとされ、性欲を触発させるようようなことを仕掛けては邪魔に入ったといいます。
日本の神
語源には諸説あり、以下の日本の神の名称が由来しているとも考えられています。
・天津摩羅(あまつまら) ・大摩羅神(だいまたらじん) ・赤摩羅(あかまら) ・天照眞良建雄神(あまてらすまらたけをのかみ)
マラのお祭り
日本には、この男性器の意味を持つ「マラ」を祀ったお祭りがあります。普段は嫌われる「男性器」も「子宝」の意味を持たせて模せば、女性がまたがったり、担いだり、食べたりと、いわゆる奇祭です。ここでは、代表的な3つのお祭りを紹介します。
かなまら祭り(川崎市・金山神社)
神奈川県川崎市にある金山神社では、毎年4月の第一日曜日に開催される「かなまら祭り」と呼ばれるマラのお祭りがあります。このお祭りは、商売繁盛・子孫繁栄・安産・性病から、夫婦間の夜の営みにもご利益があるとされています。
金山神社の境内にはマラ(男性の陰茎)を模したものが常時置いてあり、外国人観光客にも人気を集めています。また、かなまら祭りで担がれる「エリザベス神輿」と呼ばれるお神輿には、大胆にもピンク色で巨大なマラが乗っており、その迫力と印象的なビジュアルも名物となっています。ほだれ祭り(長岡市・ほだれ神社)
新潟県長岡市にあるほだれ神社では、毎年3月の第二日曜日に開催されるお祭りがあります。高さ2.2メートル・重さ約600キログラムと巨大な男性の陰茎の形をした道祖神である神体に、新婚1年未満の女性がまたがり、これを神輿として担ぎ、地区内を練り歩くという奇祭で、別名「越後の奇祭」といわれています。
「ほだれ」とは「穂が垂れるように」という意味で、子宝・安産・縁結び・五穀豊穣・商売繁盛・家内安全にご利益があります。このお祭りも、インパクトのある巨大な男性器の神輿とその奇妙な催し見たさに、最近では日本国内外からも多くの観光客に人気を集めています。豊年祭(小牧市・田縣神社)
愛知県小牧市にある田縣神社では、毎年3月15日に開催される祭りで別名「扁之古祭(へのこ祭)といいます。巫女たちが男性の陰茎を模したものを抱いて歩き、それに触れることで子宝に恵まれるといわれています。
またこの祭りでは、直径60センチメートル、長さ2メートル余りの巨大なマラ(男性の陰茎)を神輿とし、これを毎年檜で作成し、厄男達が担いで行列をなして神社に奉納することで、五穀豊穣・万物育成・子孫繁栄を祈願されています。 この豊年祭では男性器にこだわるあまり、屋台で販売されるチョコバナナやフランクフルト、たい焼きの焼き型までも男性器の形にされており、他の2つのお祭り同様に国内外問わず高い人気です。見所がたくさん
境内は見事にマラ(男性の陰茎)だらけの田縣神社は、社殿の横にも立派な男性器、鈴も男性器の形をしています。
また「珍宝窟(ちんぽうくつ)」、こちらは「玉さすり、賽銭いれて、珍となる」と看板に書かれている通り、玉をさすり賽銭をすることで家内安全・商売繁盛・金運・恋愛成就・子宝・安産・夫婦和合など、色々なご利益があるとされています。