電車のきせる乗車のやり方と仕組み
悪質な方法
切符をなくした
乗車駅から1〜2駅分までの切符を購入し、下車の際に切符を紛失したことを告げ、そこでも1駅分ほどの切符を購入して下車するという、一定区間の支払いから逃れる方法です。このケースの場合、駅員によっては見逃してくれるケースもあり、事態は深刻化しています。
ただし、最近ではこのようなトラブルも多発しているため、規定の運賃を再び支払うよう求められるケースや、防犯カメラによって確認をしてからの対応となるケースもあります。折り返し乗車
例えば、あなたの目的地が、普通でしか止まらない駅だとします。正しく乗車した場合普通電車に乗ったまま、目的地で下車するのですが、きせる乗車の場合は違います。目的地である駅が、急行で止まる駅の1つ手前であったとしましょう。その場合、急行で目的地を1つ飛ばしてでも次の駅で下車し、そこで普通電車に乗り換えて、1駅戻った方が時間的には早い場合があります。これも、折り返し乗車と呼ばれる不正乗車の1つです。
もしくは、1駅分のみを購入し、遠くまで乗車後駅ナカ施設を満喫されてから本来購入した下車駅まで戻り降りるという方法もありますが、短距離切符の場合は、3時間程度すぎると、不正乗車防止のため使えなくなることもあります。いずれの方法も駅員は理解し、日々監視されています。決して不正乗車は行ってはいけません。無人駅
きせる乗車を行う方のほとんどは、無人駅で行われます。無人駅の場合は、言葉どおり駅員がいないため、心理的にもきせる乗車がしやすいためです。しかし、最近は監視カメラが設置されている場合もほとんどであり、無人駅でのきせる乗車が増えているため、駅員も目を光らせています。
なお、最近では悪質なきせる乗車が多いと思われる無人駅に、一定時間駅員が滞在しているというケースもあります。もし普段はいない駅にもかかわらず駅員が立っていた場合は、その駅で不正乗車が多発している可能性があります。電車できせる乗車は犯罪?違法なの?
きせる乗車はもちろん犯罪です。また、本人は切符という物的証拠や、電車の防犯カメラによる映像もあるため、言い逃れはできません。もしもきせる乗車が発覚した場合は、以下のようになります。
追徴金
基本的には、まず正規の電車運賃に追加される追徴金を支払うことになります。追徴金の額は、だいたい3〜20倍とされており、何倍となるかは、乗った電車や悪質さを含めた状況によって変わります。
なお、定期券を使ったきせる乗車が発覚した場合は、定期券の使用を開始した日から、発覚した日までの日数に、定期区間の往復運賃をかけた額の3〜20倍となるため、数十万か場合によっては数百万円の追徴金となります。なお、たとえきせる乗車が1日だけだったとしても、不正乗車であることに変わりはなく、これまでの電車に乗った期間全てが不正であると判断されます。