内引きをするタイミング・警察に言うのか・対策方法|時効

社会問題

内引きに時効はあるのか

内引きをするタイミング・警察に言うのか・対策方法|時効

内引きは業務上横領罪または窃盗罪にあたり、その時効はいずれの場合も7年間とされています。ただし、被害者側が加害者側に損害賠償を請求する、民法上の求償権の時効は最長で20年間ありますので、弁償するように言い渡される可能性は否定できません。

内引きと外引きの違い

外引き(いわゆる万引き)は、店舗への来客者など店舗から見て外部の人が行うため、犯行を行う前の行動に不審点があったり、従業員から見て明らかに「この人やってるな」という行動が露見されたりするため目に付きやすく、また犯行後の後始末も比較的発見されやすい傾向にあります。

一方の内引きは従業員などの内部の人間の犯行であるため、リスクが少なく露見しにくい方法を選び、場合によっては細かく調べていかないと露見されない巧妙さを持ち合わせています。また、内引きは外引きと比べて犯罪を犯しているという感覚が鈍いため、外引き以上に常習性が付きやすい上に、額も多額になりやすい傾向も伺えます。

内引きへの対策方法

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この項では万引きなどの外引きと違い、自分の身うちを疑う前提で行う内引きへの対策方法にはどのような方法があるのか、またどのような方法が効果的であるのかなどについて解説します。

防犯カメラ

コンビニなどで発生する内引き対策として、有効な手段のひとつとして挙げられるのが防犯カメラの設置です。レジ金やたばこなど単価の高い商品の内引き防止だけでなく、棚卸しにおいてロスが発生した場合の検証としても利用できるため、高い効果が期待できます。また、カウンターだけでなく、商品を管理しておくバックヤードや事務所などに設置すればなお良いでしょう。

ただし、防犯カメラの設置には費用が掛かるため、そう簡単にできる対策ではありません。また、カメラを設置することを大々的に言ってしまうと、内引きの常習犯はその死角を狙うことも考えられイタチごっことなってしまうこともあり得ます。そのため、導入には慎重な姿勢も必要となります。

こまめなチェック

店内の在庫や、レジに入れるべきつり銭準備金や銀行に収めるべき売上金など、目視でチェックできるものについては、細かなチェックを常に心掛けましょう。大がかりな棚卸しを頻繁に行うことは非常に難しいものがありますが、目視の難しくないものなどについは、常に気を配るようにすることが、内引き防止のポイントとなります。

金銭の内引きなどは、レジ担当の引継ぎ時のこまめなチェックも重要となって来ます。お金にギスギスしだすと、ちょっとしたロスでも大事に捉えがちとなり、場合によっては店舗の雰囲気も悪くなることも考えられます。しかし、内引きによるロスが原因でお店が潰れてしまっては元も子もないので、従業員に事情を十分に話した上で協力を仰ぐことも大切となります。

ルールの再確認

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廃棄品を持ち帰るといった内引きへの対策として、廃棄品に関するルールの再確認が必要となります。

まだ食べられるものなのに、消費期限切れという理由だけで廃棄するのは勿体ないという心情は誰しも持つところですが、やはりルールはルール、事故を防止するという意味でも、廃棄など商品ロスを行う場合のルールに関する再確認を、店舗の従業員全員で確認し、共有するようにしましょう。

クビ

内引きに常習性がある、あるいは多額に上ると言った場合は解雇(クビ)という選択肢も考えられます。就業規則や規律の厳しい店舗などでは初犯でも即解雇という事例も見受けられますが、募集しても中々人が来ない店舗などの場合そういう訳にもいかないので、厳重注意などの懲戒処分で対処することもあります。

また解雇する場合でも、その理由が解雇に相当すると判断できる内容であるかということが労働基準監督署のチェックが入りますので、こういう理由で解雇に至った、あるいはこういう経緯があり本人に改善の余地がなかったため解雇とした、といった理由立てができるようにしておきましょう。

「内引きは犯罪である」という認識を持たせる

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内引きは犯罪意識が低く、「他の人がやっているんだから」といった意識も加わり、常習性が高くなった結果多額の被害に及ぶ例も少なくありません。販売目的で店舗に陳列してある商品を、レジ精算せずに店舗外へと持ち去るのですから、万引きと同様の窃盗罪になります。

またたとえ100円10円であっても、レジ金をごまかして懐にしまえば着服や横領といった犯罪に該当します。 内引きは犯罪であるという認識の共有と、可能なようでしたら、内部規律の見直しや仕組みの変更などを含めた内引き防止対策を実施しましょう。
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