犬が食糞をするのはなぜ?
犬の食糞には様々な原因があります。体に害を及ぼす行為ではないですが、飼い主としてはやらないでほしい行為です。では、なぜ犬は食糞をするのでしょうか。ここでは、犬が食糞をする原因を簡単にご説明します。
本能的な食糞
母犬は子犬の排泄を促すためにお尻を舐めたり、外敵から子犬を守るために子犬の糞を食べることがあります。子犬は母犬の行動を見て自然と真似をして糞を食べます。子犬や母犬の食糞はこういった本能的な行動なので、特に心配はいりません。時間がたてば自然とやらなくなります。
コミュニケーションの一環としての食糞
犬の食糞を見つけたとき、思わず声をあげてしまう飼い主さんもいます。それによって犬は「かまってくれる」と勘違いして、食糞をし続けてしまいます。また、飼い主とのコミュニケーションが不足しているとストレスによって食糞をすることがあります。
栄養不足、お腹の不調による食糞
食事量が足りていない場合またはビタミンなどの栄養素が不足していると、足りない分を補おうとして食糞をすることがあります。また、腸内環境が悪くなっていると糞が臭くなり食糞に繋がります。食事の改善が必要です。
犬の食糞をやめさせるためにキャベツが良いのはなぜ?
愛犬がウンチを食べている姿を見ると、飼い主としては大きな衝撃を受けます。子犬の場合は好奇心で食べていることがほとんどで、本能的な行動なので成犬になれば自然と直るもので特に心配することはありません。
母犬の場合も子犬の周りを清潔に保ち外敵から守るための本能的な行動なので心配いりません。対策が必要なのは、それ以外の要因が関係している成犬の場合です。犬が食糞をする理由にはさまざまありますが、そのひとつとして「腸内環境が悪い」ということが挙げられます。 腸内環境が原因である場合、キャベツを与えることがその対策として知られています。しかし、なぜキャベツが良いのでしょうか。 腸内環境が悪いということは、腸内が酵素不足になっているということです。腸内の酵素が不足すると、腸内には悪玉菌が増殖します。それにより糞が臭くなり、食糞に繋がってしまいます。キャベツは食物繊維が豊富で酵素も多く含まれているので、キャベツを与えることで腸内環境が整い、糞が臭くなくなることで食糞をしなくなります。ドッグフードにも要注意
犬の食糞の原因として、ドッグフードによる消化不良も挙げられます。市販のドッグフードにはそのほとんどに穀類が含まれています。犬は元々肉食で穀類を消化しきれないので、こういったドッグフードを食べ続けていると腸内環境の悪化に繋がります。
もし愛犬の食糞を見つけたら、ドッグフードの原材料を確認してみると良いでしょう。穀類が含まれている場合は、ドッグフードの量を減らしてその分キャベツをトッピングするという方法がよく知られています。犬が生キャベツを食べても平気?
犬の腸内環境を整える目的でキャベツを与える場合は、生キャベツの方が良いです。酵素は48度で死滅してしまうため、加熱するとせっかくの酵素が全滅してしまい、食べさせても意味がありません。食べさせる量はどれだけでも構いませんが、キャベツは食物繊維が豊富なので便秘や下痢を引き起こしたりドッグフードを食べなくなる可能性もあります。
犬は与えれば与えただけ食べてしまうので、犬が食べるからといってあまりたくさん食べさせないように1~2枚程度で様子を見ましょう。キャベツの栄養素
キャベツには食物繊維が豊富に含まれているということはよく知られていますが、ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。ビタミン類は、ビタミンC、K、B1、B6、B2、E、A、葉酸、パントテン酸、ビオチンなどがバランス良く含まれています。ミネラル類は、カリウム、カルシウム、マグネシウム、マンガン、クロム、モリブデン、リン、亜鉛、鉄分、銅などが多く含まれています。
これらのビタミンやミネラルは体の機能を整えたり病気を防ぐ役割を果たしていると言われています。食糞対策としてだけでなく、犬の日頃の体調管理にも重宝する食材です。ただし、ビタミンやミネラルは熱に弱いため加熱するより生で与える方が良いです。 また、同じキャベツの仲間である紫キャベツにはアントシアニンが豊富に含まれており、このアントシアニンは抗酸化物質なので老化防止に効果があると言われています。時々紫キャベツに変えてみるのも良いでしょう。犬にキャベツを与えるときに注意すべきことは?
犬の腸内環境を整え食糞をやめさせるには、キャベツは効果的な方法だと言えます。しかし、犬にキャベツを与える際、注意しなければならないポイントもあります。それは「継続して犬にキャベツを与え続けなければならない」ということです。
キャベツを与えることで犬の食糞をやめさせるには、毎日与え続けなければ効果がありません。食糞をしなくなるまでどれくらいの時間がかかるか分からないので、長期間与えるということになります。飼い主への負担はそれなりに大きいということを、理解しておかなければなりません。