犬や猫に牛乳をあげるのは良いのか・犬が牛乳を好きな理由

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犬や猫に牛乳をあげるのは良いのか

犬や猫に牛乳をあげるのは良いのか・犬が牛乳を好きな理由

牛乳が好きな犬や猫はたくさんいます。骨を丈夫に大きく育つことを願い、牛乳を飲ませたいと考えている飼い主さんも多いのではないでしょうか。しかし「犬や猫には牛乳を与えるのは良くない」と言われます。チョコレートやタマネギを犬に与えると、中毒症状を引き起こすことは知られていますが、牛乳はそれとは違い決して与えてはいけない食物ではありません。

下痢をしてしまう

犬は、牛乳を飲むと便がやわらかくなったり、下痢をしてしまうことがあります。それは、乳糖をうまく分解することができないからと言われています。乳糖とは、牛乳をはじめとする乳製品、哺乳類の母乳にも含まれている成分で、犬の母乳は3.1%、ヤギミルクは4.1%、カッテージチーズは2.5~3%、牛乳は5.0%の量が含まれています。

このように、人間用の牛乳は乳糖の量が多いことがわかります。

ラクターゼの役割

母乳で育つ子犬の頃は、乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)が小腸内で分泌されます。酵素により、乳糖がブドウ糖とガラクトースに分解され腸壁から体内に吸収されます。

乳離れに伴い、母乳を口にすることがなくなると酵素は必要がなくなり、減少もしくは停止してしまいます。したがって乳糖を分解することができなくなります。分解できない乳糖は、腸管内を移動し、腸管壁に吸収されるべき水分と一緒に残ります。この過剰な水分によって便が水っぽくなり、すなわち下痢を引き起こす原因となります。

太ってしまう

乳離れをしても子犬の頃から牛乳を与えていれば、乳糖を分解する酵素を多少なりとも持ち続けているので、お腹を壊すことなく平然としています。しかし、牛乳との相性がよくても、与える量を調整する必要があります。牛乳は栄養価が高いのは承知の上、その分カロリーも高く脂質も多いことから、与えすぎると肥満にさせてしまう可能性もあります。

肥満体質の犬は肥満が加速すると、コレステロール値が上がってしまい、内臓疾患をも誘発する恐れがあります。おやつやお水代わりに牛乳を飲ませると太ってしまうため、量を見極めることが大切です。

犬が牛乳を好きな理由

犬や猫に牛乳をあげるのは良いのか・犬が牛乳を好きな理由

犬は、匂いが強いもの(臭いもの)に惹かれます。こぼしてしまった牛乳を拭くと、ご存知のとおり鼻をつく嫌な匂いがします。チーズなどの発酵食品も独特な匂いを放っています。犬は、このような人間が「臭い」と感じる食物を好みます。

犬は「甘い、苦い、しょっぱい、酸っぱい」の4つの味は感じます。中でも「甘い」は、敏感に反応すると言われています。牛乳を温めると甘味を感じるように、犬は元々牛乳を甘い飲み物として認識しているのではないでしょうか。
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