犬や猫に牛乳をあげるのは良いのか・犬が牛乳を好きな理由
犬にあげる牛乳の代わりになるもの
犬は、人間の14倍のカルシウムを必要とすると言われているため、牛乳はまたとない食物です。牛乳を与えるのが不安であれば、牛乳にこだわらずに他の食物でカルシウムを摂取しましょう。ここで紹介する代用食は、牛乳のように簡単に手に入るものではありませんが、栄養価に優れお腹を壊す心配も少なくなります。ただし、乳製品のアレルギーがある犬は与えてはいけません。
ヤギミルク
ヤギのミルクは、牛乳に比べて乳糖が少なく母乳に近いとされています。栄養豊富で消化吸収も良く、良質なカルシウムが摂取できます。免疫力強化や体力維持が望めるため、高齢犬に適しています。粉末状も多く販売されていますが、食欲のない時や食の細い犬には、粉のままフードにかけてあげると食べやすいでしょう。
ヨーグルト
製造過程で発酵する際に乳酸菌が乳糖の一部を分解しているため、下痢の心配がありません。乳酸菌は腸内の善玉菌を応援するので、腸内環境改善効果が望めます。消化不良を起こしがちな犬にお腹の調子を整えてくれる味方となります。免疫力も高まり、ウイルス感染などに対しても強い抵抗力を発揮します。また、口臭予防にも効果があります。
ヨーグルトは、スプーン1杯程度でも効果を発揮するため、毎日少ない量を与えることです。加糖タイプを避けて室温に戻してから与えましょう。チーズ
チーズには、カルシウムはもちろん、タンパク質、ビタミンが豊富です。また、鉄分も含まれているので貧血を予防する効果もあります。ご褒美やおやつにうってつけのチーズですが、塩分が多いため、与える量には注意が必要です。塩分を摂りすぎると、腎臓や心臓に多大な負担をかけ、病気のリスクが高まる可能性があります。
基本的にペット用のチーズが無難ですが、人間用のチーズを与える場合は、カッテージチーズ、モッツァレラチーズ、クリームチーズにしましょう。犬用ミルク
犬用の牛乳は乳糖を取り除いていたり、消化吸収が良くなるように調整されています。犬の年齢によって栄養素の量も変わってくるため、ライフステージに合った適切なものを選ぶことが大切です。体型の気になる犬用に脂肪分も控えめにしたタイプもあります。
若い時には、牛乳を与えても大丈夫だったけど、老犬になって牛乳を与えてみたら下痢っぽくなるという話もあります。老化にともない胃腸の働きも低下しているのでしょう。老犬が下痢をすると体力的にもダメージとなります。食事にドライフードをふやかして与えている場合は、牛乳ではなく市販されている犬用のミルクなら安心して使えます。犬の健康を考えて
今まで平気で飲んでいた牛乳が、急に合わなくなることもあります。その場合、大好物だった人間の牛乳をやめて、犬用のミルクなどに変更せざるを得なくなります。犬は、味の変化に喜んで対応してくれるとは限りません。早いうちから牛乳に代わる食物を試しておくことも必要でしょう。好きなものをたくさんあげたい気持ちもありますが、健康を損なってしまっては大変です。