精神科看護師ストレス例
精神科で働く看護師は、他の診療科に比べてストレスを抱えている看護師が多いと言われています。精神科看護師が抱える主なストレスを紹介しましょう。
患者との関係
精神科の患者は、心の病気を患っています。それは、身体的な病気のように目に見えるものではなく、重症度も図ることが難しいでしょう。そして、心が病んでいると人との付き合い方に影響していきます。それは、看護師相手でも同じことで、看護師に被害妄想を向けたり、逆に思い込みで必要以上に親しくしようとしたりしてくることがあります。恋愛妄想を持つ患者もいますし、看護師を犯罪者扱いする患者もいます。
そのような患者との関係は、仕事と分かっていても出勤するたびに重荷になることがあります。患者にあまりに過度な期待をされても、それはそれで辛いこともあるでしょう。患者とバランスの良い関係を保つことは精神科に関しては難しいことで、大きな精神科看護師ストレスの原因といえます。患者からの暴力・暴言
患者の被害妄想などの状況によっては暴言や暴力を受けることがあります。精神科では、そのような状況に対して危険手当が支給されていることが多いですが、手当をもらっても心身共の傷は癒えないこともあるでしょう。
実際に入院するような心身の傷を負う看護師もいます。そのために、とくに急性期では人数を多く設置してチームで対処するなども行われていますが、設備や人材配置が十分でない施設もあります。そんな時、患者からの暴力や暴言は看護師を傷つけ、精神科看護師ストレスとなるでしょう。ケアの難しさ
コミュニケーション能力が問題ない身体の病気のみの方の場合は、いろいろな状況を言葉で伝えて説明し、相談することも難しくありません。しかし、精神科患者の場合はこのコミュニケーション能力に支障があることがほとんどです。
日常的なケアをするにも、それを始めるまでが大変だったり、通常の日常会話でさえ患者の被害妄想の対象になってしまったり、他の診療科に比べてケアや治療介助よりもそれをスタートするまでから難しいという問題があります。このケアの難しさも、精神科看護師ストレスを増やす原因となります。人材不足
精神科は一人一人の患者のケアが濃く、時間がかかる傾向があります。内服なども、一般病棟であれば渡して済むところを、納得して内服してもらうまで「待つ」というのも看護の一つです。しかし、仕事が溜まっているときに待つのは難しい場合があります。
スタッフが足りていれば待つこともできますが、不足している状態で仕事は山積み、いつになったら帰れるんだろうという焦りがでることもあるでしょう。精神科は他の診療科より人材が必要です。それが整っていれば良いですが、極端に人材不足である場合は仕事上もプライベート上も精神科看護師ストレスとなります。評価が難しい
一般的な診療科は、治療の回復具合やケアの進み具合を検査データや患者の言葉などから評価することができます。しかし、精神科患者の回復具合はなかなか目に見える数字などで簡単に示すことができません。また、看護師が悩んで悩んで行うケアに関しても、評価がしづらい診療科です。
そして、精神科疾患は憎悪と寛解を繰り返すため、うまくいったと思ってもまた再燃してしまったり、正直に言えば「がっかり」してしまうことも少なくありません。このように、自分たちが行ったケアの評価が難しいことも精神科看護師ストレスとなるでしょう。精神科看護師ストレスの解消方法・発散方法
