血圧測定時の注意点
看護師として勤務している間は、何度も血圧測定をする機会があります。しかし、正しく血圧測定が行えているのか疑問に感じることもあります。患者さんの状態によって、血圧測定の注意点は異なってきます。
一般的な血圧測定時の注意点としては、腕帯の高さは右心房の高さにするようにします。高い位置だと血圧が低く、低い位置であれば血圧が高く出てきます。また、血圧測定時の注意点としては、測定するタイミングがあげられます。 朝の血圧測定は、起きてから1時間以内、就寝前は座位で3分程度安静にしてから測るようにしましょう。運動後は血圧が上昇しやすいので、座位で安静を保ってから測定するようにしましょう。状況別血圧測定時の注意点についてご紹介します。衣服
血圧測定する場合の衣服はどのような服が良いのでしょうか。血圧を測定する際には、なるべく裸腕が好ましいです。そのため、半袖のTシャツなどが一番正確に血圧測定を行うことができます。
長袖のシャツで血圧測定をする場合の注意点としては、腕まくりをしないようにすることです。腕まくりをすることで、血液の流れが妨げられて正確な血圧を測定することができなくなります。薄手のシャツであれば、服の上から測定するようにしましょう。 冬の場合は、厚手のセーターなどを着用している場合があります。厚手の服で血圧測定をする場合の注意点は、そのまま測定すると通常よりも高い値が出やすくなるので、脱いでから測定するようにすることです。透析
透析は、腎不全が進行して浮腫みや貧血などの自覚症状が出るようになった場合に行われる治療法です。透析の方法は、血管に針を刺して血液回路に繋ぎます。そしてその血液を浄化して体内に戻します。何度も血液の循環を行う必要があるので、血液の取り出し口であるシャントを作る手術を行います。
透析の方の血圧測定時の注意点
透析をしている間は、循環する血液の量が減少するので、血圧が変動しやすくなります。血圧が変動すれば、気分不良や目の前が暗くなるなどの症状が見られます。血圧の変動は一時的なものが多いので、血圧が変動した場合には、生理食塩水などで対処するようにします。血圧変動が起こっていないかどうか、透析中は適宜血圧測定を行います。
血圧測定時の注意点をご紹介します。血圧を測定する際の注意点としては、シャントがない方の腕で血圧測定します。両腕にシャントがある場合は、使用していないシャントがある方の腕で血圧測定するようにしましょう。片麻痺
脳卒中や脳梗塞の後遺症により、運動麻痺が引き起こされることがあります。脳の血管が詰まったり、破れてしまった場合には、脳の神経細胞が破壊され、歩いたりお箸を持ったりという運動が行いにくくなります。身体の半身に運動麻痺が生じている状態を片麻痺と呼びます。
片麻痺の方の血圧測定時の注意点
脳卒中や脳梗塞を発症した方には、高血圧を合併症として有している場合が多いです。再発リスクを減らすためにも、起床時やリハビリ前には血圧測定をすることをおすすめします。片麻痺がある方の血圧測定時の注意点をご紹介します。
片麻痺がある場合の血圧測定の注意点は、麻痺がない方の健側の腕で血圧測定を行うようにすることです。麻痺側は、血液循環が悪く、血圧測定を行っても低い値が出やすくなります。正確に測定するためにも健側を確認してから行うようにしましょう。点滴の方の血圧測定時の注意点
血圧を測定する場合には、マンシェットで上腕を締め付けるので、一時的に血液循環が悪くなります。そのため、点滴をしている腕で血圧測定を行うことはできません。
両腕共測定できないといった場合であれば、下腿で血圧測定を行うこともあります。下肢で測定する場合の注意点は、血圧の結果を正確に記載することです。下肢での血圧測定は上腕よりも20~40mmHg高い値となります。下腿で測定したことを別途記載するようにしましょう。