腓骨神経麻痺の看護方法・観察項目・予防看護・看護計画

仕事ノウハウ

腓骨神経麻痺の看護診断

腓骨とは、下腿にある2本の骨の外側になる細い方の骨になります。そして腓骨神経とは、大腿の後面(膝窩あたり)から総腓骨神経が始まり、深腓骨神経と浅腓骨神経へ分岐しながら下腿の知覚や動きに関与します。足首や足の指を背屈させるような動きや、すね(弁慶の泣き所周囲)から足の甲の知覚に関わる神経です。

それでは、この腓骨神経が麻痺するとどうなるでしょうか。腓骨神経麻痺に関する看護診断は、どのような項目があるでしょうか。

症状はあるか

腓骨神経麻痺に相当する症状はあるかどうかを整理します。

・下腿側面から足の甲にかけての痺れ感や知覚異常(触られている感じがしないなど) ・足の指、つま先を背屈(持ち上げる)ことができない ・下垂足といい、足首を持ち上げられないことによりよく躓いたり、履物が脱げやすかったりする。 これらの症状があるかを調べて、有れば腓骨神経麻痺の原因があったか聞いていきます。

原因はあるか

腓骨神経麻痺に至るには、何かしらの原因があることがほとんどです。下記のような状況が無かったか問診します。

・打撲や骨折(骨折によるギプス固定なども) ・圧迫(足を組む、蹲踞の姿勢など腓骨神経の支配域の圧迫) ・傷(腓骨神経が直接傷つくような傷) このように、腓骨神経の支配領域を障害、圧迫するような状況があったかどうかを振り返って、症状と原因が一致すれば腓骨神経麻痺の可能性があります。

看護診断

腓骨神経麻痺であるかどうか、検査し病名を診断するのは医師が行います。看護診断としては、その腓骨神経麻痺が日常生活にどのような影響を与えているか、どのような不自由があり援助が必要かなどをアプローチしていきます。

そして、現状の麻痺の治癒をサポートしつつ、再発予防に関して生活指導も必要です。看護診断の結果、再発しやすい状況があれば、是正しなければいけません。その状況の有無と程度も看護診断していきます。

腓骨神経麻痺の看護における観察項目

腓骨神経麻痺の有無と程度、そして日常生活への影響度、治療やリハビリ、再発予防について看護が必要な観察項目を挙げます。

症状に関して

症状に関しての観察項目をご紹介します。

・下腿側面から足の甲にかけての知覚異常の有無と程度 ・足首や足の指を背屈(持ち上げる)ことができるか ・床の障害物に足をひっかけやすい、靴が脱げやすいなど下垂足の兆候はあるか

日常生活への影響度

日常の影響度に関しての観察項目をご紹介します。

・日常生活においての不自由の度合
タイトルとURLをコピーしました