【男女別】ネアンデルタール人の外見の特徴と知能｜身長

ネアンデルタール人の主な行動としては狩猟生活を行っていたことがわかっています。狩りの特徴としては、大型から中型の哺乳類を対象としていました。しかし、地域によって異なった行動も見られます。地中海沿岸のネアンデルタール人の特徴は、貝を食べていたことです。スペイン地方のネアンデルタール人の特徴としては、主としてコケや松の実、キノコなどを食べていたことが挙げられます。

また、ネアンデルタール人の遺跡は洞窟や岩陰でしか見つかっていません。これはネアンデルタール人がそれらの場所を拠点としていたことをあらわしています。そしてその拠点にて、灰の跡も骨も散らばっていることから、生活における場所の使い分けはしていなかったと考えられています。

後に触れますが、ネアンデルタール人は筋骨隆々であり、寒い地域に住んでいたことがわかっています。このことは、厳しい環境の中での肉体労働にその身体能力をフル活用しなければならなかったことをあらわしています。

ネアンデルタール人が主に狩猟生活を行っていたことは先に述べました。そこで現生人類と異なる特徴として、現生人類は男が狩りをし女が木の実の採集をするなど分かれて行動していたことに対し、ネアンデルタール人は分業を行っていなかったことが挙げられます。時には狩りを行っていたということが女のネアンデルタール人の特徴です。

頭蓋骨から、上下はつぶれた形をしており、後ろから見ると丸い形状としていたことがわかります。現生人類は側頭部が張り出しているので角ばった形状になります。また、額が後方へ向けて傾斜し、後頭部が膨らんでいるのも特徴です。

顔の上部の特徴としては、目の上が大きく隆起し、鼻の部分も高く幅広いことが挙げられます。寒い地域への適応として、鼻を大きくすることで冷たい空気を温めていたという考え方がされています。下部の特徴としては、あごの先のとがった部分である、おとがいがないことが挙げられます。

身長の平均は男で身長約160センチで、その体重は約84キロであったとする説があります。鎖骨は長く幅広の胴をしていて、前腕骨や下腿骨がその上の上腕骨や大腿骨より短いことから、胴長短足という特徴があったとされています。

また、骨の筋肉のつく部分が非常に頑丈になっており、長い骨が筋肉の伸長力のためか弓なりに曲がっていることから、現代では考えられないほどに筋肉質である特徴を持つ身体であったと考えられています。 上記のことは寒い地域への適応を示していますが、その体を寒い地域で維持するには1日5000キロカロリーものエネルギーが必要だったという試算もあります。また、獲物に近づくための茂みがない環境や、群れを探すために長距離の移動をする環境には向いていないことがわかります。