ダメ社長の特徴
ワンマン型
ダメ社長の特徴の一番目のケースは、いわゆるワンマン社長の例です。その特徴は、しばしば創業経営者に見かけます。どんな内容かというと、
①社内外の人の話しを聞かない、②独断で意思決定する、③人を人と思わない発言をする、④業績が落ちると部下のせいする、⑤会社の資産を私物化する、⑥自分に抵抗する社員を退職や閑職に追いやる等です。 これらは今の世の中でいえばパワハラです。但し、このワンマン経営で業績が上がっていて、従業員のお給料も増えているのなら、我慢する人もいるでしょうが、業績が落ち続けると社員のモチベーションも下がり、会社を去っていきます。むろん、会社も凋落していきます。ワンマン社長がダメ社長と言われる由縁です。二代目型
二代目と言われているダメ社長の特徴は、「ぼんぼん育ち」で苦労知らずというタイプです。社長の風上にもおけぬ人物のことをいいます。近年では、現場経験を積ませてから、取締役になり、先代が社長の座を降りてから社長に就く流れが主流ですので、こういう「ボンボン」タイプは少なくなってきました。
しかし、二代目社長でやる気があって、先代社長との違いを出したい人は、先代社長時代の番頭さんと衝突することがあります。二代目として新路線に進みたいのに、先代の番頭さんが「それは先代の遺訓に背くことになります」とたしなめます。 その際、先代社長がご存命ならお家騒動に発展することもありますが、経営の現場に降りてこない場合は、若返りと称して先代の番頭さんたちを斬っていき、気がついた時には、言うことを聞く仲良しクラブを作って経営し、会社を傾けます。これが二代目というダメ社長の特徴です。サラリーマン社長
「ワンマン社長」も「二代目社長」もダメ社長の特徴も比較的中堅・中小企業で見られることが多いのですが、大企業、とりわけ一部上場企業のダメ社長ともなると、その特徴が少し異なります。
上場企業の社長の任期は、2期4年が目安です。3期6年は長い方です。こうなると、「自分の任期中は業績を守りたい」という見栄が先行します。なぜならば、サラリーマンが社長になったのですから、そういう気持が普通です。 具体的には次の時代を見据えた施策より、各年度の売上・利益に目が行きます。成果が出るまで時間がかかる研究開発を縮小し、国際競争力を弱体化させた一因が日本の製造業の特徴です。