退院調整看護師になるには・必要な資格・役割

仕事ノウハウ

退院調整看護師の役割

退院調整看護師になるには・必要な資格・役割

それでは具体的には、退院調整看護師はどんな仕事をするのでしょうか。

状況把握と状況診断

退院調整看護師の役割は入院した時点から、もっと言うと来院した時点から始まっています。現在は、退院に調整が必要そうだと判断される状況は、入院が決まるときに8割方分かります。

老老介護、独居、介護力(マンパワー)があっても介護は困難な状況、ADLが変化する可能性、病状的に後遺症や継続治療が必要になる可能性など、スムーズな退院が難しそうだと判断されると、入院手続きの時点で医療相談員(MSW)を介入させたりもします。医療機関側も、こういった事例に過敏になっています。 そして、同時に退院調整看護師が動きだします。退院調整看護師は、より具体的に患者の生活状況と取り巻く環境を把握していきます。そこまでであれば医療相談員も行いますが、看護師なので病状との兼ね合いも判断できます。 そして大事なことは、患者や家族の思い、本当はどうしたいと思っているのか、どうなりたいと思っているのかを聞き取っていきます。患者自身と家族など患者を取り巻く環境と、そして病状とを鑑みて退院調整の状況を診断していきます。

退院へ向けて具体的な支援

状況の整理と診断がついたら、実際の支援を計画し実行します。継続治療やリハビリが必要であれば、それを誰がどう行うのか、患者や家族と話し合い実行可能なプランを練っていきます。直接指導が必要なことも行っていきます。

仮退院してイメージをつかんでもらうこともあります。また、自宅退院が困難で施設などを探す必要のあるときは、医療相談員と連携して、患者や家族の希望に沿うようにします。 退院調整看護師が中心となり、どの看護メンバーも共通して指導や援助ができるように、具体策や計画をカルテ上などに明らかにしておくことも大切です。

各サービスの調整

自宅退院するにしろ、施設への退院となるにしろ介護保険・医療保険両者から得られるサービスを存分に受けられるように調整する必要があります。デイサービスやショートステイ、訪問看護、訪問しての入浴サービス、往診、買い物などの日常生活支援など各種機関との連絡を取り、日程や内容の調整をします。

また、特に金銭面での不安は患者や家族にとって、大きいでしょう。金銭的にどんな状況になるかもイメージしてもらいます。 退院後の患者や家族が、無理のない生活をできるように受けられる医療・介護サービスを存分に調整します。これは、こういったサービスの内容を熟知していないとできません。退院調整看護師の力の見せ所です。

退院調整看護師になるには

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