大腿骨頸部骨折の看護過程・リハビリ・観察項目|計画/問題

仕事ノウハウ

大腿骨頸部骨折の看護過程

大腿骨頸部骨折の看護過程・リハビリ・観察項目|計画/問題

大腿骨頸部骨折とは、大腿骨の頚部や大転子部に生じる骨折のことです。高齢の女性に多い骨折で、95%は転倒による骨折です。高齢化社会が進むにつれ、増加が予想される疾患になります。

大腿骨頸部骨折は他の骨折とは異なり、骨のずれが少なかったとしても手術適応となりますので、ほとんどの場合は手術をする必要があります。関節の外側であれば、血流がよく治りやすいですが、関節の内側では血流が乏しく骨がくっつきにくいため、骨折した部位が関節方の内側か外側かによって手術の方法が異なります。大腿骨頸部骨折の看護過程をご紹介します。

大腿骨頸部骨折を起こしやすい人

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転落や交通事故やスポーツなどであれば、年齢や性別関係なく大腿骨頸部骨折を呈する場合もあります。また、若い人であっても、過度なダイエットや喫煙などの生活習慣の悪化によって骨が脆くなり、骨折してしまう時もあります。

しかし、ほとんどの場合大腿骨頸部骨折を呈する人は、75歳以上の高齢者が多いです。特に、女性の高齢者に多いです。女性は、閉経後にエストロゲンの分泌が低下し、骨粗鬆症にかかる人が多いことが関係しています。骨粗鬆症で骨密度が低下している場合であれば、布団の上やカーペットの上などの転倒でも大腿骨頸部骨折を呈してしまうこともあります。

計画

大腿骨頸部骨折になる患者さんの多くは高齢者です。そのため、加齢に伴う筋力の衰えなどの身体の変化、手術後のADLの維持も見据えた看護計画を立てる必要があります。大腿骨頸部骨折では、寝たきりの予防のために、術後早期からリハビリが始まります。リハビリに対する意欲やリハビリを継続できるように、看護師は精神面からのサポートも行う必要があります。

問題

大腿骨頸部骨折を呈する約90%の患者さんは術前から合併症を有しています。合併症を有しているかどうかが機能予後に影響を与えるので、看護師は事前に合併症があるかを評価し、その合併症の看護ケアも行う必要があります。

合併症の中に、認知面の低下があります。認知面が低下することで、リハビリを拒否して歩行能力が低下してしまったり、看護師の介助なしに動き回って転倒してしまい、自宅復帰に影響を与えてしまう可能性があります。認知面の低下が見られる患者さんであれば、手術後にセンサーマットなどを設置し、看護師の介助なしに移動して、転倒するのを予防する必要があります。

看護目標など

大腿骨頸部骨折の看護目標のあげかたをご紹介します。大腿骨頸部骨折では、受傷してから手術後にかけて疼痛による影響がみられます。疼痛の強さで、患者さんの不安の強さやリハビリの意欲も変わってきます。そのため、疼痛の看護ケアと共に、精神面への看護ケアも行いましょう。

疼痛の程度によって疼痛のケアを行い、手術に対する不安を軽減することが大腿骨頚部骨折の看護目標としてあげられます。疼痛によってADLが阻害されている場合には、疼痛や安静の保持による日常生活動作の援助も看護目標にあげましょう。 また、大腿骨頸部骨折に罹患する患者さんは高齢者が多いです。高齢者は、入院による環境の変化によってせん盲や認知面の低下が見られます。環境調整やコミュニケーションに関する看護目標もあげる必要があります。

大腿骨頸部骨折のリハビリでの看護ポイント

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