マーガリンにも健康にいい一面が
マーガリンも良質な油脂を使っているものは、生活習慣病の予防効果がある要素も含んでいます。それが、リノール酸のような必須脂肪酸です。
マーガリンのトランス脂肪酸が体に悪い
マーガリンは、植物性の油脂を使うことから以前まではバターよりも健康にいいと言われてきました。
しかしその一方で、近年では、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸が健康被害を与え、現代病や心臓病などの原因となっていると言われるようになってきており、2003年にはWHO(世界保健機構)からも、その摂取量における勧告が出されています。また、アメリカではすでに、製品にトランス脂肪酸の含有量を表示することが義務付けられています。日本では対策はなされていない
日本では、日本マーガリン工業会がトランス脂肪酸接種に関する見解をウェブサイトで公開している程度で、法的な対策はなされていません。それは、日本人の食事が外国に比べてトランス脂肪酸を使用したものが圧倒的に少ないということと、日本人の食事はトランス脂肪酸を低減するリノール酸が多く含まれているということが分かっているためでもあります。
また、トランス脂肪酸は摂取しないに越したことはないものの、だからといってトランス脂肪酸はマーガリンにのみ含まれているわけではありません。お菓子やパンのような加工食品にもトランス脂肪酸が含まれていることから、トランス脂肪酸の摂取を減らすためにはマーガリンにおけるだけの話ではないのも事実です。試してみて自分に合う方を選ぼう
マーガリンとバターの違いについてご紹介してまいりました。いかがでしたでしょうか。結局のところ、バターにもマーガリンにも一長一短があり、なかなか選ぶのが難しいということが分かりました。
まずは、ご自身にとってどちらがおいしいかという視点で選ぶのがいいのではないでしょうか。また、使いやすさに応じて、両方ともそろえておき、常に使い分けができるようにしておくのでもいいでしょう。なにごとも、情報を得た後は、まずは試してみることが大切です。 バターとマーガリン、いずれにしても過剰に摂取するのはおすすめできません。そして、日本人の文化であるヘルシーな和食と交互にバランスよく取り入れることで、健康的な食生活を送ることが大切です。バターやマーガリンは、おいしく健康な量を、使い方に応じて食生活に取り入れてみるのがいいのではないでしょうか。