チョコレートのカフェインの含有量

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チョコレートとカフェインの関係

仕事や日常の息抜きに、チョコレートやココアをくちにする。疲れがとれる気がして、ついついもう一口、もう一口と止まらない。皆さんもそんなことはありませんか?そのチョコレートに、どうやらカフェインが含まれているらしいですが、本当のところはどうなのでしょう。今回はチョコレートとカフェインについて、説明していきます。

チョコレートにカフェイン?

「チョコレートにカフェインが含まれている」。このことを知らない人も多いのではないでしょうか。チョコレートにではなぜ、カフェインが?じつは、原料のカカオ豆は、その重量の0.9パーセントから1.7パーセントのカフェインを含んでいるのです。カカオ豆の品種や産地により一定しませんが、いずれにしてもカフェインが含まれていることは間違いありません。

むろん、チョコレートはカカオ豆だけで作られているわけではありません。砂糖なども使用されています。では、まず、チョコレートがどのようにして作られるか、基本的な部分をおさらいしてみましょう。

チョコレートはどうやって作られる?その1

カカオ豆の産地

チョコレートの風味を決める最も重要な原料は、カカオ豆です。カカオ豆の主な産地は、ガーナやナイジェリア、ブラジルといった国々ですが、アフリカ・中南米・アジアの各国で生産されており、かるく生産国は30カ国を超えます。

まず、カカオマスに加工されます

カカオ豆は収穫後、現地で発酵工程を経て、出荷されます。工場では、カカオ豆に混じっている砂などのごみを取り除いたあと、ロースティング(焙焼)という工程にかけられます。ローストすることで、良い香りを引き出し、悪い匂いを除去することができます。カカオ豆のローストは、水分を除去し、良い香りを引き出し、外側の表皮を取り除きやすくする目的で行われます。

ロースティングのあと、カカオ豆は砕かれ、中身と表皮に分けられます。この中身をカカオニブと呼び、この時点で複数の品種や産地のものがブレンドされ、グラインディング(粉砕)という工程にかけられます。この工程を経たものをカカオマスと呼び、私たちが目にするチョコレートやココアの原料となります。

カカオマスのカフェイン含有量

カカオ豆を加工して作られるカカオマスには、100グラム当たり約120ミリグラムのカフェインが含まれています。厳密には、原材料からくる個体差がありますので、おおよその目安と考えてください。

チョコレートはどうやって作られる?その2

カカオマスを絞る

カカオ豆を粉砕したカカオマスの約55パーセントは油脂分です。この油脂分を、ココアバターと呼びます。カカオマスをココアバターとココアに分離し、ココアは別に商品化します。私たちが飲むココアは、この油脂分を絞ったあとの残りが主原料です。

カカオマス+ココアバター=チョコレート

チョコレートは、カカオマスに砂糖、粉乳といった原料を加えて混合されたあと、さらにココアバターを加えて練り上げられます。つまり、ココアをとったあとの油脂分を再度加えて固め、固形のチョコレートとしているのです。

外国メーカーの配合例では、ミルクチョコレートの場合、カカオマス15パーセント、砂糖45パーセント、粉乳20パーセント、ココアバター19パーセント、香料その他が1パーセントとなっています。想像以上にチョコレートは、砂糖と油脂分のかたまりであることが、おわかりいただけたのではないでしょうか。

チョコレートには規格がある

チョコレートにはどのくらいカフェインが含まれるのかについて書く前に、カカオマスが含まれるおおよその目安として、チョコレートに関する品質規格の話をします。というのも、市販のチョコレートにはとくに断り書きがないかぎり、カカオ分が何パーセントであるのかの表記がありません。そのため、まず規格を理解することで、カフェインのおおよその量を求めるしかないからです。

純チョコレート、チョコレートとは?

製品のうち、カカオ豆由来の成分が35パーセント以上(うちココアバターが18パーセント以上)のものを純チョコレート・チョコレートと呼称することができます。チョコレートのうち、純チョコレートを名乗るためには、ココアバター以外の植物油脂を一切加えてはいけない決まりです。

カカオ豆由来の成分の配合比はメーカーや商品によって異なり、35パーセントの規格ギリギリのものから、90パーセントを超えるものまで様々あります。つまり、カカオ豆由来の成分の配合比が高ければ高いほど、それだけカフェインの含有量が高いということになります。

純ミルクチョコレート、ミルクチョコレート

カカオ分と乳固形分(牛乳由来の成分)が合わせて35パーセント以上あると、ミルクチョコレートを名乗ることができます。ココアバター以外の植物油脂を含まない場合は、純ミルクチョコレートと呼称できます。

これもカカオ豆由来の成分の配合比はメーカーや商品で異なりますが、カカオ豆由来の成分が21パーセント以上入っていなければなりません。つまり、ミルクチョコレートを買えば、最低2割以上カカオ豆由来の成分を含んでいることになり、そのぶんのカフェインを摂取することになるわけです。

準チョコレート、準ミルクチョコレート

カカオ豆由来の成分が、15パーセント以上あるものを準チョコレートと呼びます。また、準ミルクチョコレートとされるものには、カカオ豆由来の成分が7パーセント以上含まれていなくてはなりません。

チョコレートに含まれるカフェインの含有量

おおよそのカフェインの量は計算できます

すでに紹介したとおり、海外の文献ですが、カカオマス100グラムに約120ミリグラムのカフェインが含まれています。チョコレートに含まれるカカオマスの量で、カフェインの含有量は決まります。

アーモンドなどのチョコレート分以外を含まない板チョコレートを例にカフェインを計算してみましょう。粉乳などを含まないブラックチョコレートであれば、最低でも35パーセントがカカオ豆由来の成分ですから、100グラム当たり最低でも42ミリグラム以上のカフェインが含まれている計算になります。
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