「ユダヤ人」とはどんな人びとか、ご存知ですか?
「ユダヤ人」と聞いて、どんな人びとのことを思い浮かべるでしょうか。第二次世界大戦中、ヒトラー率いるナチス・ドイツがユダヤ人を対象に行った大量虐殺はあまりに有名であり、「ホロコースト」「人種差別」「迫害」というキーワードが浮かぶ人も多いでしょう。「アンネの日記」は現代においても大変有名な書物のひとつであり、またホロコーストのことを描く小説や映画も多数世に送り出されています。
では、ユダヤ人とはどういった特徴を持った人びとであり、どこの国の人びとなのかをご存知でしょうか。今回は、ユダヤ人の身体的な特徴や日本人との違いなどについてご紹介します。ユダヤ人とは?
ユダヤ人とは、「ユダヤ教」を信仰している信者、またユダヤ人を親に持つ宗教的民族集団のことを指し、ヘブライ人やセム人とよばれることもあります。中世までは「ユダヤ教徒」とみなされていたものの、近代国民国家の形成後は民族としての「ユダヤ人」という意識に変化していきました。民族独自の国家としてイスラエルがあるほか、各国や地域で移民が生活しています。
ユダヤ人の見た目の特徴
「ユダヤ人の見た目の特徴」と言われても、あまりピンとこない方も多いのではないでしょうか。ユダヤ人の顔や身体に特徴はあるのか、すぐに見分けることができるのかご紹介します。
ユダヤ人の顔や身体の特徴とは?
ユダヤ人は、ひとつの民族として分類することはできないため、カテゴライズが難しいとされています。以前は、中東・アラブ系に見られる「肌が浅黒く」「鼻が大きくカギ鼻」「縮れた黒髪・黒い体毛」「黒い瞳」「小柄な体格」というような特徴が挙げられていましたが、さまざまな民族が入り混じる中で、そうした区分から外れるケースも多く見受けられるようになりました。
現在では、見た目でユダヤ人だと判別するのは難しいと言えるでしょう。「ユダヤ鼻」とは?
日本語では「カギ鼻」「ワシ鼻」などとよばれる、湾曲した肉厚の鼻のこと。いわゆる、魔女の鼻のような、前傾した鼻の形です。ユダヤ人に多く見られる特徴的な鼻ということから、こう呼ばれるようになりました。
ユダヤ人の名前の特徴とは?
「◎◎マン」や「◎◎シュタイン」など、特徴的なファミリーネーム(姓)を持つイメージの強いユダヤ人。ユダヤ人の名前にはどのような特徴があるのでしょうか。
ファミリーネーム(姓)の特徴
中世までは一般庶民と同じく姓を持たなかったユダヤ人ですが、18世紀ごろから姓を名乗ることを義務づけられました。姓は登録兼使用料という名目で売買され、人気のある高貴な姓には高額な値段がつけられました。たとえば薔薇の谷を意味するローゼンタール、花園を意味するブルーメンガルテン、新しい人を意味するフォンノイマン、金の石を意味するゴールドシュタインなどが挙げられます。
日本でも有名なアインシュタインは、ひとつの石ころという意味を持ちます。高額な使用料の払えない一般庶民には、身体の特徴であるクライン(小さい)、シュヴァルツ(髪の黒い)や、中には絞首台のロープを意味するクラーゲンシュトリヒや、小便男という意味のピッシャーマンというひどい姓を振り当てました。