亭主関白な男の特徴|対処法・モラハラとの違い・扱い方
店員への態度が横柄
まずは「店員に対しての態度が大きいかどうか」です。忙しい時間帯、少し料理を出すのが遅くなってしまった時や、レジ打ちをミスしてやり直した時など、やけにピリピリした雰囲気になっていませんか。なかにはすごい剣幕で怒鳴り出す人もいます。それはモラハラ夫になるサインです。
そんな人は、店に入ったりサービスを受ける時に、心の中で「カネ払ってるんだぞ!」と思っているのでしょう。「まぁ、私に対しては優しいし……」なんて思っていてはいけません。これはいずれ、あなたに対しても行われます。 専業主婦になったりすると「誰が稼いでると思ってるんだ」と言って支配しようとするでしょう。また共働きでも夫の方が収入が少しでも高かったら同じです。「亭主関白」も夫の収入が妻より高いものですが、モラハラ夫とは違い「自分が外で稼げているのは、妻がサポートしてくれているおかげ」という思いやる気持ちがあります。自慢話が多い
次に冷静になって会話を思い出してみてください。なんだかいつも自慢話しているなと感じることはないでしょうか。むしろ会話というより、一方的に話を聞いているだけだななんて事はないでしょうか。これもモラハラ夫になる男性に多い兆候です。
自分がいかに会社や仲間に認められているか、どのようにすごい人間なのかを言葉巧みに語ります。初めのうちはその話に引き込まれて、すごいなと思ってしまいますが、本当に成功して認められている人はそんな風にひけらかすでしょうか? 彼らは自分の価値観が絶対的に正しいと思っています。何を話すにしても自分の経験や体験、見聞きした事から入ります。そしてそんな自分の話を皆が羨み、人生の参考にすべき貴重な情報だと思っているのです。同時に、他人の話は取るに足りないものだと思っています。なので自分の話しかしないのです。 「亭主関白」は言わば一家のリーダーです。良いリーダーなら自分の話するよりもまず、相手の話をきちんと聞こうとするでしょう。好きなものを否定する
つぎに、あなたが好きなものの話をした時に、どんなふうに反応するのでしょうか。好きな芸能人の話をしたら、「でもあいつ、昔は~」と悪評を口にしたり、ハマっているものを「そんな事をしているやつはバカだ」などとあなたの人格ごと全否定してきたりしないでしょうか。
そんな風な言い方をしている人は、亭主関白の皮を被ったモラハラ夫です。モラハラ夫は、妻の愛情が全部自分に注がれていないと嫉妬します。多少の嫉妬心は誰にでもあるものです。妻がTVに映った芸能人に「カッコイイ~」と言うと夫がちょっとむくれてる、という程度なら可愛いものですが、他人が好きなものを全否定したり、バカにする事は行き過ぎていると言っていいでしょう。 加えて、モラハラ夫は趣味の事だけでなく「楽しそうに生き生きと仕事をしている」事にも嫉妬します。結婚後も働きたい女性は「結婚したら仕事をやめてほしい」と言われる事で違和感を覚える事ができますが、専業主婦で亭主関白を希望する女性は特に注意が必要です。謝らない
今まで、「ごめん」という言葉聞いた事はありますか?親しき仲にも礼儀ありです。ちょっと時間に遅れて来た時、並んで歩いていてぶつかった時など、ちょっとしたミスやトラブルがあった時は、まず「ごめん」と謝るのが人間関係の基本中の基本です。
しかし亭主関白の皮を被ったモラハラ夫候補は、一度も謝る事はありません。絶対的に自分が正しいと思い込んでるので、悪いと思わないのです。明らかに自分が悪い状況でも、「何故そういう事態になったのか」を必死に言い訳して、自分に責任はないという方向に持っていきます。そして本性を現す時は、全てをあなたの責任にしてくるようになるでしょう。 亭主関白は、家庭のリーダーです。リーダーとなるには責任が伴います。自分の不始末は自分でケジメをつけられる人が、亭主関白となれるのです。相手の嫌がるイタズラや冗談をする
イタズラや冗談が好きなユーモアあふれる亭主関白なら楽しい日々を送れるでしょう。しかし、冷静になってよく見てみましょう。
イタズラされた相手や、その冗談を言われた相手の表情が一瞬こわばったり、困った顔や悲しい顔になっていないでしょうか。次の瞬間笑顔になったとしても、その人は周りに合わせて笑っているだけで、心の中では傷ついているかもしれません。嫌がったり怒ったりしている相手を笑いものにしてませんか?あるいは「冗談が通じない奴」という扱いにもっていきていないでしょうか。 これはやがてあなたに対しても行われるようになります。そうなった瞬間、時は既に遅しです。あなたはこの先ずーっと嫌がらせをされて「うちの妻はリアクション芸人」とばかりに笑いものとして周囲に晒されるのです。一緒にいて安心感を感じない
これが最大の「亭主関白とモラハラ夫の違い」でしょう。モラハラ夫の支配下に置かれると、常に夫の顔色を伺って生活することになります。いつ悪くなるともしれぬ機嫌を取って、夫の気分を害さないように決して逆らわず、どんな罵声にも「私が我慢すればいい」「ここを我慢すれば、いつもの優しい夫に戻る」と耐えながら日々を過ごすのは、精神衛生上よろしくありません。これはまさしく「愛情の搾取」です。
もしも「たまに、怖い時があるけれどそこまでじゃないよ」という人がいれば、もう一度上記の項目を見直してみてください。最初は耐えられてもだんだんと消耗していき、ストレスが溜まって精神的にも辛くなってしまいます。愛のある生活とは、穏やかで安心できる環境なのです。夫や彼氏がモラハラだと気づいたら
夫や彼氏が亭主関白ではなく、ただのモラハラだと気がついたら早急に逃げる事を考えてください。「優しい所もあるし」「子どものためを思って」と我慢していないでしょうか。「私も悪いところもあったから」と思い込まされているのではないでしょうか。
人は変わる事ができますが、本人に変わろうという意思があってこそです。モラハラ加害者は「自分が正しい」と思い込んでいるので、変わる必要を感じていません。ですから、モラハラ加害者が「結婚すれば」「子どもが生まれれば」変わるなんて事はないのです。むしろ「これで俺から逃げられなくなった」とますます支配的になるでしょう。 モラハラだと気付いたら早急に彼氏や夫から離れて、第三者に相談する必要があります。亭主関白は実は男性優位という意味ではない!?
ここまで亭主関白のことを「男性が主導権を握っていて優位の状態である」という定義で書いてきましたが、実は「亭主関白という言葉の本来の意味は、そうではない」という話もあるのです。今までの記事にも「亭主関白の男性は彼女(妻)至上主義」という意味の言葉が出てきました。
昭和の亭主関白は「妻の上に立つ偉そうな男」というイメージで語られがちですが、平成に入ってからの自称亭主関白な男性は「俺が偉そうにできるのは、カミさんのおかげ」と口をそろえて言います。平成の亭主関白は自己肯定感の塊!?
関白とは、天皇に次ぐ2番目の位。 家庭内ではカミさんが天皇であるから、「関白」とは奥様を補佐する役目。 また、「亭主」とは、お茶を振る舞う人、もてなす人という意味。 つまり、真の『亭主関白』とは、妻をチヤホヤともてなし補佐する役目である。 このことを『新!亭主関白理論』として会長の天野周一が全国に発表した。
本来の「関白」は、成人した天皇の補佐官です。ちなみに未成年の天皇の補佐官は「摂政」といいます。摂関政治という言葉に聞き覚えのある方も多いでしょう。それから「亭主」とは、宿屋や茶屋の主人の事で、茶道の世界ではお茶を点てておもてなしする側の人をさします。どちらにせよ、実は「亭主関白」はもてなす側の人をさす言葉だったのです。
関白である豊臣秀吉も、正妻である寧々には頭が上がらなかったと言います。もし「亭主関白に憧れています」という男性がいたら、「この人は家事をおしつけるモラハラ夫予備軍?」と疑う前に、どういう意味なのかしっかりと聞いておくべきでしょう。 この平成の世でわざわざ亭主関白宣言する男性は「妻にチヤホヤもてなされたい」のではなく、「妻をチヤホヤもてなしたい」男性の可能性があります。 現在でも亭主関白だと自称する男性は「妻が褒めてくれる事なら、なんでもできる!」と豪語します。「天皇である妻が褒めてくれる=そんな優秀な関白の自分はエライ」という自己肯定感の塊のような思考回路なのだと思えば、なんだか可愛らしいものに思えます。亭主関白もひとつの家族の形
ここまで記事を読んで「亭主関白」について、ご理解いただけたでしょうか。家事をしない、なんだか偉そうな亭主関白だからといって、必ずしもモラハラとは限りません。その差はギリギリ紙一重ではありますが「愛情の有無」と言えるでしょう。
お互いの信頼関係を築いた上での亭主関白なら、案外妻のほうが上手く夫をコントロールして、円満な家庭を作っているのです。 価値観が多様化している現代、理想としている夫婦像や家族像も多様化しています。あなたの家庭が胸を張って幸せだと言えるのならば、亭主関白でもかかぁ天下でも「うちは、こういうやり方がベストなんだ」と堂々としていましょう。 もちろんその幸せが独りよがりにならないように、家族間のコミュニケーションもしっかり深めていきましょう。