口吸いの意味・現代のキスとはどう違うのか・真田丸の口吸いとは
春画「歌まくら」
「歌まくら」を描いた「喜多川歌麿」はヨーロッパにもその名を轟かせた浮世絵師で、美人画の大家として知られていますが、実は美人画を描くより春画が多く残されています。「歌まくら」には、口吸いを行っていた男女の描写があります。
春画「春宵秘戯図巻」
「春宵秘戯図巻」を描いた「西川祐信」は京都の浮世絵師で、数多くの春画を描いたことで有名で「春画といえば西川絵」とされた時期もあったといわれています。春宵秘戯図巻は、人体を紙にめいっぱい大きく描いているのが特徴的で、女性のしなやかさや陶酔感を見事に表現している絵の数々といえます。
春画「富久寿楚宇」
大きな富士山や波の絵で有名な「富嶽三十六景」を描いた浮世絵師「葛飾北斎」は、春画である「富久寿楚宇」も代表作のひとつです。漁師と海女の口吸いの様子が描かれています。色彩も鮮やかで北斎らしい作品といえるでしょう。
二人が夢中になって求め合いたくなる香りを身にまとって、まずはキスから誘いましょう。イランイランの香りが男性の本能に影響を働きかけるので、あなたに夢中になること間違いなしです。
「真田丸」での口吸いとは
高視聴率を取り続けたHNK大河ドラマ「真田丸」は戦国時代を駆け抜けた真田幸村の話ですが、その中で2つほど「口吸い」をキーワードとして登場させた回があります。11話と49話のエピソードを紹介します。
11話でのエピソード
堺雅人演じる真田信繁(幸村)と黒木華演じる幼馴染の梅が身分の差を乗り越えて祝言を挙げる前日のことです。真田信繁が兄の大泉洋演じる真田信幸に報告をします。
信幸(兄)「めでたい話ではないか」 信繁(弟)「まず兄上にはお伝えしておこうと思いまして」 信幸「しかしいつからだ」 信繁「いつからとは何をもって決まるのですか?」 信幸「それはやはり、口吸いだろう」 信繁「そういう話はいくら何でも」
口吸いをもって良い仲になる、恋人になると信繁は考えています。ですが、さすがに兄弟とはいえ、大っぴらに話す内容ではないようでそれがいつだったかというのは拒否をされています。49話でのエピソード
大坂夏の陣での決戦前夜に最後の使命を長澤まさみ演じるきりに託した際、死を覚悟している信繁がきりを強く抱きしめ抱擁したシーンです。格式としては同じ位の信繁ときりですが、一途に思いを寄せているきりの気持ちを信繁は知ってか知らずか、受け止めずにこの日を迎えました。
最後にやっときりの今までが報われる素敵な演出でしたが、きりが口吸いをされている時に「遅い、せめて10年前に。あの頃が私一番きれいだったんですから!」と文句を言う演出は、彼女の性格を踏まえたうえで見ていると、いじらしく官能的な描写でした。口吸いは現代のキスとは異なるものだった
クリスマスなどは素敵なネオンに彩られた街が恋人たちを粋な演出で盛り上げてくれます。寒さに肩を寄せ合う2人にはキスを誘う絶好の季節でしょう。しかし、今も昔も公衆の面前では口吸いをすることまでは憚られます。本能に従って深い愛情を互いに交換しあい、求め合えることはとても素晴らしいです。そんな相手が隣にいてくれる人は幸せな人です。