交代勤務が必要な業種と交代勤務の種類
交代勤務というのは、稼働時間が長い業種の場合に就業者を交代させながら勤務させる方法のことを言います。飲食店やコンビニ、病院、ホテル、警察・消防、生産工場など、24時間切れ目なく勤務が必要な職場で採用されています。
交代勤務が必要な業種は
交代勤務は24時間切れ目なく業務が続く業種だけでなく、業務時間が長い業種や常時待機が必要な業種、年中無休で営業する業種など、さまざまな業種があり、交代勤務の種類もさまざまです。
24時間業務が続く業種
■石油化学コンビナートや製鉄所、製紙会社など、一旦生産装置を止めてしまうと再稼働に非常に手間や時間がかかる生産工場は、盆・正月もなく24時間の連続操業を行なっています。
■救急指定病院や入院患者がいる病院の看護師は3交代制、医師・薬剤部・検査部門などは宿直勤務制で対応しています。 ■24時間営業の外食産業やコンビニでは、アルバイト店員の勤務時間などを細かく設定して対応しています。また、弁当や惣菜を製造する工場など関連する企業も連動して交代勤務制をとっています。 ■ホテルでは、宿泊者へのサービスや安全のために深夜でも切れ目のない対応が必要になります。ビジネスホテルなどでは、部分的に業務を休止するところもあります。 ■警察官や消防士、自衛官、刑務官のような公務員も、事件・事故・災害など迅速に対応するために、24時間切れ目のない待機・監視する任務に当たっています。早朝から深夜など業務時間が長い業種
■デパートやショッピングモール、スーパーマーケットなど、午前10時から午後10時など業務時間が長い店舗では、早番、遅番を含め3交代勤務制をとっています。
■鉄道・バス・タクシーなどの交通機関は、早朝から深夜までの切れ目のない運行と安全を確保するために、早出、遅出など勤務時間を細かく設定しています。 ■郵便事業や運輸業などの通信・物流機関も、早朝から夜間まで業務が継続します。特に中継機関は深夜も絶え間なく、郵便物や小荷物が区分けされ配送される作業が続きます。 ■大量生産するために多くの製造業では、早朝から深夜までを操業時間として交代勤務制を採用しています。生産量に応じた勤務体制の変更も柔軟に行なわれています。断続的な業務の業種
■放送局では、緊急事態発生時に対応できるように深夜でも数人の局アナなどが待機しています。また、ほとんどの放送局は24時間放送なので、アナウンサーだけでなく制作や技術、報道部門のスタッフも深夜の番組や放送機器の保守点検や緊急事態に備えるために、毎日数人が放送局に泊まり込んでいます。
■新聞は朝刊や夕刊の制作時間に業務が集中しているので、その業務に対応するためにいろいろな交代勤務制が取られています。取材部門は緊急のニュースに対応するために深夜から早朝までは宿直制が取られています。交代勤務の種類は
交代勤務は大きく3交代勤務と2交代勤務に分けられます。
■3交代勤務は1日を8時間に分けた勤務です。 病院やホテル、工場などで多く取り入れられています。一般的には日勤が午前8時から午後4時、準夜勤が午後4時から午前0時、深夜勤が午前0時から午前8時と別れています。
■2交代勤務は10時間以上の勤務になることもあります。 看護師が2交代勤務の場合は、一般的には日勤が午前9時から午後5時、夜勤が午後5時から翌朝9時になることが多くなっています。朝9時から夜11時までの営業する飲食店などでは、朝9時～午後5時までと午後4時～夜11時までの2交代勤務制もあります。
また、勤務体制の呼び方は次のようになっています。●日勤：8～17時、9～18時など ●早番：5～14時、6～15時など ●遅番：12～21時、13～22時など ●準夜勤 :16～24時など ●深夜勤 :20～8時、0～8時半など
交代勤務のメリットとデメリット
交代勤務制のメリットやデメリットはさまざまですが、メリットと思われることがデメリットになったりもします。共通して考えられるメリットとデメリットをあげてみましょう。
交代勤務制のメリットは
交代勤務には2交代勤務や3交代勤務がありますが、そのなかでもいくつかのシフトパターンがあります。そのシフトパターンによって休日が何日になるのか、何曜日になるのかなどが変わりますので、交代勤務制のメリットを一概に述べることはできません。
あえて交代勤務制に共通するメリットをあげれば、次のようなところでしょう。