ブサメンとは
ブサメン、なんて言葉は、いつ頃から出来たのでしょう？
「不細工なMEN」、あるいは、「不細工な面」を縮めた言葉と言われていますが、発生としては、イケメンの反対語として出てきた側面が大きいようです。イケてる男はイケメン、普通の男はフツメン、不細工な男はブサメン、という、単純な言い換えです。 ブサメンの意味はもちろん不細工な男性という意味ですが、広義では、妙齢になっても全くモテない男性のこともさします。イケメンと呼ばれるならともかく、ブサメンなんて呼ばれると、誰でも良い気持ちはしないでしょうし、そもそも余計なお世話といったところでしょう。 ただ、今まで男性には、女性でいうところの「ブス」のように、不細工な男性を表す明確な言葉がなかったので、便利と言えば便利です。不細工な女性はブスだの醜女だのと罵られ、素敵だったり美形だったりする男性は、昔から、｢男前」「美丈夫」「二枚目」「ハンサム」などいろいろな呼ばれ方をしてきましたから、ある意味、これで公平になったとも言えるでしょう。三枚目？
今までで、比較的ブサメンに近かった言葉と言えば、男性の｢二枚目」に対する「三枚目」でしょうか。ただ、これは、不細工というより、ひょうきんだとか、かっこよくはないけど面白いとか、それほどネガティブではない意味あいの方が強かったので、「俺、三枚目だからさ」などと、自ら売り文句にする男性もいました。
もともと、二枚目だの三枚目だのというのは、江戸時代の歌舞伎の看板が由来になっています。その昔、歌舞伎の看板は八枚からなっていて、一枚目が主役、二枚目が美男子で、三枚目がお笑いを担当する道化役、などと順番が決まっていたので、それから、イケメンを二枚目、ひょうきん者を三枚目と呼ぶようになったのです。また、主役のことを「一枚看板」と言ったりするのも、この江戸時代の看板の名残です。 不細工でもせいぜい「三枚目」ですまされ、ブスのような侮蔑語がなかったのですから、不細工な男性は、今まで優遇されていたとも言えるでしょう。男性優位だった昔の社会では、男は美醜より甲斐性で判断されたから、という面もあります。でも、今は、まだ不完全とはいえ男女平等な世の中ですから、男性も美醜に無頓着ではいられなくなった、というわけです。ブサメンの恋愛
ブサメンとイケメンが並んでいれば、どうしてもイケメンに視線が行きます。スタートとしては、イケメンの方がモテるでしょうし、ちやほやもされるでしょう。自然と、恋人もできやすくはなってきます。
では、ブサメンは恋愛に関しては絶望的なのかと言うと、もちろんそんなことはありません。蓼食う虫も好き好きということわざもありますが、人の好みというのは千差万別で、イケメンが苦手な人もいるからです。それに、いくらイケメンでも、性格が悪かったら、よく知り合うに従って人は離れていきます。逆に、ブサメンでも内面が優れていれば、人はどんどん寄ってきますし、女性にモテても何ら不思議はありません。彼氏がブサメンだったら？
もし、あなたの彼氏がブサメンでも、これは本当に、好きなら何の問題もありません。「ブスは三日で慣れる」とも言われています。もともと、そのブサメンの中に好もしい点を見出したからお付き合いを始めたのでしょうし、一緒にいればいるほど、不細工と言われる顔にも、その中身に応じた好もしい面が見つかってくるでしょう。
ブサ可愛いという言葉もあります。特に愛嬌のあるタイプの不細工なら、人は何らかの可愛さや親しみを感じ取ってくれます。何も、ブサメンだから彼氏に不適格というわけではありません。 それに、たとえブサメンで多くの女性から敬遠されていたとしても、付き合った女性に愛されて、しかも彼女を大事にして、仲良く幸せそうにしていれば、周りの目すら変ってくるはずです。きっと、すごくいいところがあるんだな、と、周りの女性たちも思って、見直してくれるでしょう。 ただし、もちろんこれは、性格が良いブサメンに限ります。中味もブサメンだったら、救いようはありません。 それでも、不思議なもので、中も外も悪いのにちゃんと付き合ったり結婚できる人は一定数存在しています。あの人、客観的に見ていいところが一つもない！というほどのブサメンなのに、なぜか自ら地雷に引き寄せられていく女性もいるのです。 あるいは、中味が似たもの同士で、二人ともすごく性格が悪いけどすごく気が合う、というカップルもいます。これは、本人たちにとってはラッキーなことでしょう。周りにいる人たちもラッキーかどうかはわかりませんが。彼女を作るには
実は、ブサメンには、イケメンやフツメンより恋愛において有利な点があります。それは、「浮気しないだろう」「私しかいないだろう」「競争率が低そう」と、女性に思われやすいことです。
これ、実はかなり失礼で、馬鹿にした見方をされているといえばそうなのですが、立場を逆にして、不細工な女性を相手にして考えてみると理解できるでしょう。気が利いて、すごく優しくてしっかりしているのに、ブスなので他の男子からはアウトオブ眼中な女の子がいたら、この子の良さに気がついたのなんて俺だけだ、と、得したような気分になるのではないでしょうか。 女性に対するブサメンの見解もこれと同じで、いいところを見せれば評価も上がって、モテもするというものです。逆に、イケメンは最初から期待値が高いので、失望される確率も高くなります。ブサメンの方がもともとのハードルが低いので、お得とも言えるのです。 もっとも、逆にNGな行動をすれば、「やっぱり中味もブサメン｣などと思われてしまうので、そこは気を付けてください。 また、せっかくブサメンの美点を見つけてくれた女性に告白されたとしても、残念ながらこっちが好みではない、ということももちろんあるでしょう。この場合、ふったことで、「ブサメンのくせにこの私を拒絶するなんて！」あるいは、本人ではなく周りが「あんなブサメンのくせに何を贅沢言ってるんだ」などと、理不尽な怒りの標的になることもあり得ます。 ただ、これは本当に理不尽な言いがかりなので、気にしないことです。誰だって、好みというものがあります。だいたい、そんな、人の人権を無視したようなことを言ってくる人間がいい人のはずはないので、切って正解なのです。ブサメンの髪型
髪型というのは、非常に重要です。顔という作品を取り囲む額縁のようなものですから、これが立派なら中にある顔もそれなりに見え、みずぼらしかったら良い顔でもみすぼらしく見えたりします。
女性などは、髪型やお化粧でごまかせる部分が非常に多いので、実は不細工なのに可愛い風に見せることが男性よりは簡単です。男性は化粧があまり一般的ではありませんから、フルメイクでごまかせない分、髪型の比重が高くなります。かっこよく見える髪型で、自分に似合う髪形を探しましょう。不潔は厳禁
とりあえず、何日も洗っていないでねっとりとしているとか、フケが出ているとか、不潔な髪の毛は絶対にNGです。というか、論外です。
残念ながら、ブサメンというのは実際より汚く見えがちです。ブサメンというカテゴリーの男性の中では太っている人がかなりの割合を占めている、ということもありますが、顔も汚い、髪も汚いでは、ブサメン度も倍増してしまいます。 ネイマールや羽生結弦くんが滝のように流した汗は美しく見えますが、太ったブサメンが滝のように流す汗は汚く感じる、というのは、非常に理不尽ですが事実です。これはもう、素材も実績も違うので、羨ましがっても仕方ありません。とにかく、できるだけ清潔にするしかないでしょう。 ただ、世間は女性が不潔なことより、男性が不潔なことの方に少しだけ寛容です。泥だらけ、汗まみれのラグビー部の猛者は「まあ、仕方ないよね」なんて許容されたりもします。肉体労働を職業としている男性なども、汗や汚れは仕方のない面があります。部活動や仕事でどうしても汚くなってしまう人は、プライベートでは特に清潔を心がけましょう。いっそ奇抜にするのも手です
非常にカラフルで奇抜な髪形と奇抜な衣装を着ていて、女性にも人気のロックバンドのメンバーをじっくり顔だけ見て、「あれ、実は不細工？」と感じたことのある方は、意外に多いのではないでしょうか。金だの青だの紫だの、奇抜な色にしているだけでも、人の視線はそちらに集められ、ブサメンという事実より「変わった人」という印象になります。さらに、実績やステイタスが出てくると、「イケてる人」に変化するのです。
もちろん、バンドに限らず、歌手、アイドル、声優、お笑いの人、YouTuber、または芸術家や音楽家など、不細工なのに髪型と服装などでブサメンカテゴリーから逃れている方は、けっこう多いと言えましょう。