味噌の糖質とカロリー、栄養素|糖質制限中の味噌はOK?

料理の知識

味噌の栄養

味噌の主原料である大豆は、良質のたんぱく質を豊富に含む食品で、“畑の肉”と言われています。発酵によって、大豆などの原料からアミノ酸やビタミンなどが多量に生成され、炭水化物、脂質、灰分、ビタミン、カリウム、マグネシウム、繊維質など、たくさんの栄養素が含まれています。炭水化物のひとつである「糖質」だけに注目するとなかなか使いづらい食材ですが、さまざまな栄養素を含む食材でもあり、うまく使いこなせればそれにこしたことはありません。

糖質ゼロの味噌は存在する?

残念ながら糖質ゼロの味噌は存在しません

今回の記事を書くにあたり、糖質ゼロの味噌が存在するか調べましたが、見つけることができませんでした。日本酒やビールでは、糖質ゼロの商品が登場してきましたが、味噌の場合、それ自体が調味料であるため、人工甘味料などで味の調整がしにくいこともあって、とうぶん糖質ゼロの商品が出回ることはなさそうです。

糖質ゼロは無理でもベターな選択を

本来の製造過程で発生するものを無理にゼロにした商品は、添加物などで香味を調整しているものがあり、別の視点では健康に問題がないかどうか、不安になってしまいます。基本的に、糖質の少ない豆味噌を選び、具材にも糖質のすくないものを組み合わせるのが、現状ではベターといえます。

味噌だけでなく、ほかの調味料の糖質もよく確認しましょう

今回は、味噌の糖質に関して説明していますが、味噌だけで調味する料理は、じつのところ少ないのです。味噌汁は、味噌だけでなくだしを含みます。かつお節でだしを取るのであれば、糖質を気にすることはありませんが、市販のだしの素は、うまみを補強するために糖類などの糖質が含まれていますから、それだけでも変動してしまいます。よく、併せてつかうほかの調味料にも注意するようにしましょう。

味噌は糖質制限食に向いてる?

基本的には避けるべき

糖質制限食でおすすめとされているのは、基本的には塩・こしょうでシンプルに食べること。塩は糖質を含まないからです。こしょうは糖質が多いものの、量的に大量に摂取するものではありませんから、あまり問題とされません。とはいえ、肉や魚をなんでも塩焼きオンリーでは、いくら糖質制限食といっても、飽きてしまいます。

そのため、バリエーションをもたせる意味で、しじみやたけのこ、おくらといった糖質の少ない食材と組み合わせた味噌汁などを取り入れて、献立をかんがえることが主流です。味噌はどうしても糖質量が高いため、積極的に取り入れるべきではありませんが、重要な調味料ですから、毎日の食事にバリエーションをもたせるうえでも、注意しながら取り入れていきましょう。

糖質ゼロをいきなり目指さない

厚生労働省が定める日本人の炭水化物摂取量は、260gとされています。じつは、これまでの慣例でさだめられたもので、科学的な根拠はありません。米国科学アカデミーは、脳などが消費する量から換算して、1日の推奨量を130gとしています。この基準であれば、ごはんやパンを半分にすれば比較的クリアしやすい数値ですので、味噌やその他の調味料も比較的使いやすいと言えるでしょう。まずは、炭水化物の量を半分にすることから、目指してはどうでしょうか。

糖質制限中の味噌の食べ方

どの程度の制限を目指すか?

糖質制限食といっても、どのレベルを目指すかはひとそれぞれではないでしょうか。ここでは糖質制限食のレベルに応じて、説明したいと思います。

糖質ゼロ食(糖質1日15g以内)

糖尿病患者が薬に頼らずとも生活できる目安として、1日の糖質量を15gに制限する「糖質ゼロ食」があります。基本的に、味付けは塩・こしょうといったシンプルなものになり、肉や魚をメインとして、ごはんやパンはとらないとされます。味噌は、糖質が多いため糖質の少ない食材と組み合わせて、1日に1回だけ味噌汁として加える程度が無難といえます。食事の味わいのバリエーションを増やすためには必要ですが、糖質制限食の献立を組むにあたっては、味噌は注意すべき食材です。

減量食(糖質1日45g以内)

体重を落としたいひとや、糖尿病予備軍と職場の健診で指導されたひと向けなのが、減量食です。1日の糖質量を45g以内に制限します。この場合、豚汁のような、1食分で糖質が9.5gを超えてしまう、糖質の多い根菜と味噌を組み合わせた料理でも、取り入れることができます。

体重維持食(糖質1日130g以内)

米国科学アカデミーの推奨する数値をベースに、糖質制限をしていくもので、ほぼ、ごはんやパンを抜けば達成できる数値です。味噌もふつうに使用することができます。さきほど説明したとおり、ここからはじめてみてはどうでしょうか。

糖質制限食に注目してみよう

日々を楽しく暮らすためにも、まずは健康であることをこころがけたいものです。糖質制限食は、健康を維持するためにいま注目されている食事法であり、今後も研究がつづけられていくであろう分野です。毎日の食事を見直すことでもっといきいきとした生活が手に入るかもしれません。ぜひ、自分の健康のために注目してみましょう。

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