カリウムを多く含む食べ物・カリウムを下げる食べ物

料理の知識

コレステロールが気になったら

亜鉛やクロムは、血液中のコレステロールに影響を与えます。クロムは脂質の代謝を良くする働きがあり、血液中のコレステロールや中性脂肪を正常に保つ働きがあります。亜鉛は血管壁にコレステロールが沈着するのを予防します。この2つのミネラルのどちらか1つでも不足すると、動脈硬化や高血圧を進行させる場合があります。

亜鉛を含む食べ物としては、カキ、牛の赤身、ベタのレバーなどが代表格です。クロムを含む食べ物には、穀物や野菜、肉や魚などがありますので、偏った食事をしなければ、十分食べ物から補充できると考えても差し支えありません。

カリウムの摂り過ぎにも注意が必要

一般的に、食べ物からミネラルを摂取している限り、余程の偏食がなければミネラルの過剰摂取は心配する必要はありません。ただ、最近の食生活の変化によって唯一心配なことがあります。それは、インスタント食品やレトルト食品、各種ファーストフード、あるいはスーパーなどの調理済食品の利用頻度が増加していることです。

このような食べ物の調達方法は、共働きによって忙しい毎日を過ごしている主婦(主夫)にとっては、確かに時間や労力の短縮につながる良い面があります。しかしそれらの食べ物には、各種の調味料に加えて少し多めの塩分が含まれています。ミネラルの中でもナトリウム(食塩)の摂り過ぎは、高血圧の発症に直結するリスクがあるので、くれぐれも過剰摂取には注意が必要です。

医食同源の思想

昔から、中国には『薬食同源(やくしょくどうげん)』という、食べ物に関する思想があります。この思想が日本に伝わり、1972年(昭和47年)NHKの料理番組で紹介されたことをきっかけにして、中国の言葉に倣って『医食同源(いしょくどうげん)』という造語が誕生しました。日常的にバランスの良い食べ物を摂ることによって、病気の予防と治癒に励むという意味で用いられています。

中国の薬食同源の思想は、一般庶民の食生活を啓蒙したものではありません。元々は、中国皇帝の『強壮』『強精』『不老長寿』などを願うために考案された『宮廷料理』がその発祥ともいわれています。その具材には、漢方薬のクコや冬虫夏草、猛毒を持つマムシやイルカンジ、中には毒物の水銀やヒ素なども用いられ、それらを中華鍋で薄味に仕上げて食べたということです。当時の皇帝たちは、正に“健康のために命を懸ける”意気込みだったのでしょうか。 余談ですが、医薬品の中にも白血病治療剤(注射剤)に有効成分として、ヒ素(亜ヒ酸)が含まれるものがあります。これぞ“毒を以て毒を制す”を地で行くものですが、実際に極少量の毒が薬の有効成分として利用されているものは沢山あります。 他方、最近は平均寿命が伸びた所為か、高齢者に限らず健康志向がブームとなっています。テレビの通販番組では、どのチャンネルでも夥しいほどサプリメントや健康食品の紹介が行われています。お安く手軽に手に入るからといって、安易に頼り過ぎると思わぬ落とし穴には嵌る危険性もあります。医薬品と異なり、安易に長期間連用していると稀に不純物などによる健康被害の恐れも否定できません。 何といっても、ミネラルを含む様々な栄養素の摂取は、食べ物を美味しく食べることが第一であることは言うまでもありません。
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