はちみつの糖質とカロリー、栄養素|糖質制限中のはちみつはOK?

料理の知識

みつばちの習性

なぜ、「はちみつ」に色々な種類があるのでしょうか?それは、ミツバチが一種類の花から蜜を集める習性を持っているからです。上記で述べた「はちみつ」のように、一種類の花から集められた「はちみつ」は「単花蜜」と呼ばれています。これに対して、複数の花から集められた「はちみつ」を「百花蜜」といいます。

ミツバチは、同じ花の開花状況が悪い場合などに、他の花から集めることもあるのです。以上のミツバチは、外来種でる西洋ミツバチを指します。日本固有の日本ミツバチは、もともとその地域特有の色々な野草から蜜を集めます。これをあえて「百花蜜」と呼ぶ養蜂家もいるとのことです。日本ミツバチが集めた「百花蜜」は大変貴重で高価な「はちみつ」です。

花の種類によって糖質やカロリーが違う

集める花の種類によって、「はちみつ」は色も香りも味も違います。樹木や草花、果実から集めた「はちみつ」は、あまり味に癖はありませんが、ハーブやナッツ類の花から集めた「はちみつ」は、独特の風味があり好みが分かれるでしょう。また、野菜が種類によって糖質やカロリーが違うように、「はちみつ」も集める花の蜜によって糖質やカロリーが少しずつ違います。

「はちみつ」は高GI食品

「はちみつ」の糖質やカロリーも気になるところなのですが、もうひとつ注目してほしいことがあります。それは、肥満と関連のあるGI値です。実は、低GI食品が推奨されている中「はちみつ」は高GI食品なのです。どうやら健康にも美容にも良いとされている「はちみつ」も摂取の方法や量に気を付ける必要があるようです。

GI値とは?

GI値とは、食品に含まれる糖質の吸収率を示したもので、摂取後2時間までに血液中に流れる糖質の量を測定したものです。低GI食品はGI値55以下、中GI食品はGI値が56~69の数値、高GI食品はGI値70 以上と分類します。炭水化物は、消化管で分解されてブドウ糖という糖の状態となって血液中を流れます。このときに血糖値が上がります。

糖は、身体を動かす大切なエネルギーなのですが、急激に増えるとホルモンであるインシュリンが分泌され血糖値を下げようとします。インシュリンは、脂肪細胞の分解を抑制するので、分泌されすぎると肥満の原因になります。インシュリンの分泌を抑えるには、血糖値の上昇を緩やかにするGI値の低い食べ物を摂取しなければなりません。

GI値の低い「はちみつ」ってあるの?

GI値の低い「はちみつ」はあります。「はちみつ」は、種類によってGI値が大きく異なります。例えば、甘みの強い「百花蜜」はGI値が87と高GI値なのですが、ルーマニア産の「アカシアはちみつ」は、GI値が32の低GI値であるとの報告があります。また、国産の「レンゲはちみつ」も低GI値だということが分かっています。糖質制限中に、「はちみつ」を摂取するのなら低GI値の「アカシアはちみつ」や「レンゲはちみつ」を選んだ方が良いでしょう。

メイプルシロップはどうなの?

はちみつに似ている甘味料として、メイプルシロップがあります。メイプルシロップは、カエデの樹液を煮詰めたもので、栄養成分にカルシウム、マグネシウム、亜鉛、ナトリウム、ビタミン、ポリフェノールなどを豊富に含んでいます。メイプルシロップには「エキストラライト」「ライト」「ミディアム」「アンバー」「ダーク」と5つのグレードがあります。

スーパーマーケットでよくみかけるメイプルシロップは「ミディアム」です。効能には、アンチエイジングや、むくみ防止、イライラ解消などがあります。「はちみつ」に似ている、このメイプルシロップには、糖質やカロリーはどれくらいあるのでしょうか?そして「はちみつ」の代用になるのでしょうか?

メイプルシロップの糖質とカロリー

メイプルシロップの100gあたりの栄養成分は【エネルギー:257KCal/水分:33.0g/タンパク質:0.1g/脂質:0.0g/炭水化物:66.3g/食物繊維:0.0g】です。また大さじ1あたりの糖質は13.9gでカロリーは54Calです。メイプルシロップの方が、はちみつよりカロリーも糖質も低いです。

調味料として使えるメイプルシロップ

メイプルシロップもはちみつと同様に、パンケーキやアイスクリームにかけるだけでなく、砂糖代わりの甘味料として、和、洋・中とどんな料理にも使えます。一般的な甘味料と比較しても、栄養価が高くカロリーが低いので健康面からも今、注目されています。また、「はちみつ」のようにボツリヌス菌の心配もなく赤ちゃんから、お年寄りまで安心して摂取することができます。

ただし、メイプルシロップは傷みやすく、すぐにカビが生えるので封を開けた後は、冷蔵庫に保存して、できるだけ早く消費しなければなりません。料理には「はちみつ」の方が向いていると言う声が多く上がっていますが、それぞれに優れたところがあるので、料理や好みで使い分けると良いでしょう。

糖質ダイエット中の「はちみつ」の食べ方は?

すでに述べましたが、高GI食品の「はちみつ」の中にもGI値の低い「アカシアはちみつ」があります。この「アカシアはちみつ」を用いれば、肥満を予防したりダイエットの効果を期待できます。

糖質制限と運動の組み合わせに「はちみつ」を!

糖質制限と運動を組み合わせれば、脂肪の燃焼しやすくダイエットの効果は上がります。しかし、糖質を控えている状態なので、個人差はありますが、身体が疲れやすくなっていることがあります。

「はちみつの効果と栄養」のところでも触れましたが、「はちみつ」は、素早くエネルギーに変換され、疲労回復に効果を発揮します。この後のレシピで紹介していますが、運動時の水分補給に「はちみつ」を加えた「糖質オフのスポーツドリンク」がお勧めです。
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